2011.06.04
BENT
座・高円寺2
演劇
「BENT」@座・高円寺2。 ナチス時代の、収容所に収容されたゲイの話。海外の脚本の翻訳上演。 うーむ、意欲は買うが、いろいろと微妙な出来か。 どシリアスな話で、セットは小物だけ、二人芝居の時間が長いので、何一つごまかしがきかない。 音楽の使い方が安易すぎに聞こえた。2011/6/4(土) 20:43:012011/6/4(土) 20:43:01
「BENT」はナチスのゲイ差別と、その中での主人公の生き方がテーマ。 難しいが、この手の話は、説教臭さが少しでも出たら失敗だと個人的には思うのだ。 「ゲイは他の人間と違ってこんなに差別されてきたんだ」という雰囲気が出たら、「ゲイだって同じ人間だ」というテーマが翳る、というか。2011/6/4(土) 20:57:482011/6/4(土) 20:57:48
「BENT」は、そういう意味で、ちょっと力量が足りなかったかな。 個人の悲劇に集中させきることが出来なかったように思われる。 劇場のサイズ、せめて舞台の幅が半分だったら、もう少し緊密な印象を与えられたかも。2011/6/4(土) 21:17:102011/6/4(土) 21:17:10
途中で、男二人が正面に向かってしゃべり続けるシーンがあるのだが、野田地図の「パイパー」を思い出してしまった。 あの時の宮沢りえと松たか子は迫力だったなぁ。センターに二人だけで、東京芸術劇場の中ホールを端から端まで圧倒していた。2011/6/4(土) 21:21:192011/6/4(土) 21:21:19
多分、自分はフィクションというか、物語の力に期待するものがとても大きいのだ。 ドキュメンタリーに負けるようなフィクションではいけない、と思ってしまう。 野田地図の「ザ・キャラクター」も、そこが納得出来なかった。2011/6/4(土) 21:30:012011/6/4(土) 21:30:01
今日見てきた「BENT」は、初演がロンドンでイアン・マッケラン、アメリカの初演はリチャード・ギアでトニー賞・最優秀作品賞、日本では役所広司、椎名桔平だって。 そうだよねぇ、やっぱり、色気のある役者でないと話の説得力に欠けるよな。正直、今日の役者さん、ゲイ受けはしなさそうだった。2011/6/5(日) 01:02:462011/6/5(日) 01:02:46
2004年のPARCOのホームページを見ていたら、「この芝居は、収容所の芝居でも、ホモセクシャルの芝居でもなく、愛の芝居である」という言葉が引用されていた。そうなんだよなぁ。やっぱり、そうあるべきだよね。 この版では、バーのママとナチの大尉の二役が篠井英介。2011/6/5(日) 01:10:222011/6/5(日) 01:10:22