2011.10.30
ギエム Bプロ
東京文化会館
バレエ
東京文化会館、一階サイド下手側。初めてだが、面白い席。 サイドなので舞台に向かって角度がつけてあるのだが、やりすぎで上手の壁が正面になる。そのため、逆側に体を捻って観劇。 一方、センター席に比べると段差が倍ぐらいあるようで、前の人の頭も気にならないし、後ろに気兼ねする事もない。2011/10/30(日) 15:59:012011/10/30(日) 15:59:01
フォーサイスの「リアレイ」は不思議な作品。暗転が繰り返され、照明は薄暗く、暗色の衣装のギエムとムッルは、素肌の顔と腕だけが浮き出て見えるような時も。 自分の目の問題なのか、一般的にそうなのか、暗くなれば成る程、早い動きの時に残像が残る。 鑑賞というより体感という作品だった。2011/10/30(日) 17:42:372011/10/30(日) 17:42:37
キリアンの「パーフェクト・コンセプション」では、逆さ吊りになった枯木と、鉄骨が舞台に。 音楽の上から、カラスの鳴き声や街のざわめきなども。 こちらも照明は暗め。 お得意の男性スカートも。真ん中に穴のある座布団状で、どういう構造なのか、新体操のフープのように足で回したりも出来る。2011/10/30(日) 17:44:412011/10/30(日) 17:44:41
エックの「アジュー」のギエムは、冴えないオバサン。モスグリーンとからし色と彩度の低いピンクというトンデモ衣装。 相変わらず超人的な動きではあるのだが、常にかっこ悪さがつきまとう。 こういう振付を創り上げるエックも凄いし、カッコ良くならないように踊りきるギエムも素晴らしい。2011/10/30(日) 18:05:512011/10/30(日) 18:05:51
「アジュー」の舞台の真ん中には、ドアをイメージさせるスクリーンがあり、そこに映像が。ギエム本人以外に犬が出て来たり家族のような人々も。 二十分の作品なのだが、単館系のフランス映画を一本見たような気分に。 なにか素晴らしい事が起こるわけではないけど、オバサンになるのも悪くないって。2011/10/30(日) 18:12:432011/10/30(日) 18:12:43
ベジャールの「春の祭典」。 面白いなぁとは思うのだが、そこで止まる事が多いのが、自分にとってのベジャール。 彼の作品は、個人と世界の関わりというところに重点があるような気がする。この作品でも、生贄と群衆の関係がメインで、二人の生贄が出会っても、そこにはドラマは生まれてこない。2011/10/30(日) 18:18:412011/10/30(日) 18:18:41
「春の祭典」では、男女二つの集団から、それぞれ一人づつの生贄が選ばれ、彼ら二人が出会う。追い詰められた二人のボーイミーツガールな展開になっても良さそうなものだが、話の焦点はそこへはいかずに、個としてではなく、集団の象徴として出会った二人は、そのまま生贄として捧げられる。2011/10/30(日) 18:22:132011/10/30(日) 18:22:13
ただ、一人でも世界と戦えるような、そんなダンサーの踊るベジャール作品というのは、さすがに凄まじいな、と思う事もある。 ギエムの「ボレロ」なんかはその代表格。 技量以上のものを主役ダンサーに要求する振付なのかもしれないと思って見たりもするのだが。2011/10/30(日) 19:01:432011/10/30(日) 19:01:43