2012.01.08
三人吉三巴白浪
国立劇場
歌舞伎
昨日の「三人吉三巴白浪」@国立劇場。 冒頭部分の「大川端庚申塚の場」は何度か見たことがあるのだが、通しは初めて。 登場人物は多くないのだが、ほとんど全員が「実は生き別れの息子」「実は双子」などの事情を抱えているので、よく考えるとややこしいのだが、あまり気にせず展開どおりに見た。2012/1/9(月) 12:43:142012/1/9(月) 12:43:14
「三人吉三」は和尚が幸四郎、お嬢が福助、お坊が染五郎。 男と女をいったりきたりする福助さんが面白かった。男言葉のお嬢がいちばん男らしい(笑) お嬢とお坊のあいだには、義兄弟というよりは恋愛感情に近いものがあるのかな、という感じも受けたり。2012/1/9(月) 12:57:152012/1/9(月) 12:57:15
「三人吉三」は、盗人たちの末路にふさわしいラストを迎えるのだが、「子供を孕んだ犬を殺した」というのが、いろんな事の一つの元凶になっているのが興味深い。 人間同士の殺し合いよりも、孕み犬を殺す事の方が、業の深い行いだという倫理観があったりしたのだろうか。2012/1/9(月) 13:07:352012/1/9(月) 13:07:35
「奴凧廓春風」は、染五郎振付けの舞踊。 花道に舞踊のための板(なんて言うのかな)が乗せられてしまって、視界が遮られて舞台の足元が見えなかったのが残念。まぁ、そうなるから、二等席なんだろうけど。 三部構成で、それぞれに見所があるのだが、二部の奴凧の宙乗りがなかなか見事。2012/1/9(月) 13:10:532012/1/9(月) 13:10:53
「奴凧廓春風」には、松本金太郎君が出演。国立劇場は初めてとの事。 幸四郎さんと一緒に、おじいさんと孫という役柄で出演。幸四郎さんの、孫好き爺さんぶり、どこまでが演技なのか全然わからない(笑) 爺孫で、目の前で手ぬぐいを撒いてくれたのだけど、近過ぎて逆にもらえず。2012/1/9(月) 13:14:072012/1/9(月) 13:14:07
「奴凧廓春風」の最後は、大猪が登場。 馬と同じで、中に二人入った着ぐるみなのだが、なかなか迫力のある出来映え。 頭部を大きくした作りで、実際のサイズよりもさらに大きく見えて、まさに大猪。 退治して猪肉の初荷になるというオチなのですが、「三人吉三」の犬とは違って、たたりはなさそう。2012/1/9(月) 13:25:152012/1/9(月) 13:25:15
こういうのって、やっぱり理屈ではなく文化なんだろうなぁと思うのだが、自分は猪を殺して食べる話には憐憫より食欲を感じるが、犬を殺す話には心が痛む。 牛でもクジラでも犬でも、おいしく食べる人々もいれば、そのことを禁忌だと思う人も居るんだよな。2012/1/9(月) 13:30:532012/1/9(月) 13:30:53
木原敏江さんの夢の碑の「鵺」が、三人吉三をベースにしてるという話を友人からきいて、読み直したくなっている。 昔すぎて、そういえば、そんな話あったような、という程度のあいまいな記憶しか残ってないんだよな。2012/1/9(月) 13:48:042012/1/9(月) 13:48:04
友人と一緒に観劇に行くときって、横並びに席を取るけど、サイドの通路脇が取れるなら、縦並びで取るのもありだなと思ったり。2012/1/9(月) 14:28:252012/1/9(月) 14:28:25