2012.01.21
寿歌
新国立劇場小劇場
演劇
「寿歌」@新国立劇場小劇場。堤真一、橋本じゅん、戸田恵梨香の三人芝居。 戸田は神戸出身だそうだがコテコテの関西弁には苦労しているようで、男二人に比べて格落ち。結果として三人のバランスが悪い舞台となっていたのが残念。 別に若い娘じゃなくてもいい役なのに、なぜ彼女だったのだろう。2012/1/21(土) 23:58:242012/1/21(土) 23:58:24
「寿歌」は30年以上前に書かれた戯曲だそうだ。 核戦争後の世界を旅する男女と、その前に現れたキリストを思わせる男。 古典的な設定で、昔 SF 少年だった自分は非常に楽しく見ることができた。 ただ、そういう事情を斟酌せずに、福島原発事故の後で見た人はどう感じただろうと思ったりも。2012/1/22(日) 00:03:432012/1/22(日) 00:03:43
きょうの「寿歌」では、堤さんが寝ぼけているシーンで続けざまに二カ所もかんだので、そのあと自分でフォローを入れたり、じゅんさんにつっこまれたりと、結構アドリブがあって楽しかった。お得な回だったかも。 この手のアドリブ反射神経は新感線とか、小劇団系の人とかが強いよなぁ。2012/1/22(日) 00:21:062012/1/22(日) 00:21:06
「寿歌」は、どのようにでも解釈出来るような話。役者や演出によってすごく印象の違う舞台になるのだろう。 今日は、死にかけのゲサクがヤスオに詰め寄るシーンがクライマックス。 あとは、ゲサクの最後の立ち姿。あの体格なのに、手のひらで溶ける雪のように儚く見える瞬間があったり。2012/1/22(日) 00:35:412012/1/22(日) 00:35:41
今日の「寿歌」の舞台は、鏡面と金属で構成された装置。衣装もあまり汚さず派手な色のものを使っていた。 内容の虚実入り交じる感じもあって、実際の核戦争後の世界というよりは、バーチャルな世界のような感じもあって、飛浩隆の「グラン・ヴァカンス」を思い出したり。2012/1/22(日) 00:45:152012/1/22(日) 00:45:15
今日の「寿歌」で思い出した作品もう一つ。 椎名高志さんのマンガ「破壊僧ジョドー」。 未来世界を舞台にした西遊記ネタで、短篇なんだけれど、とてもよく出来てる作品。 どこが「寿歌」と似てるかは、ネタバレになるので言いにくいのだ。2012/1/22(日) 01:35:362012/1/22(日) 01:35:36
しかし、記憶力の減退が著しいなぁ。飛浩隆も、グラン・ヴァカンスも、破壊僧ジョドーも、全部ググらないと名称が出てこないという。 「あれ、あれ、えーと、なんだっけ」と言うかわりにググれば済むというのは、ありがたいことである。2012/1/22(日) 01:39:552012/1/22(日) 01:39:55
昨日の「寿歌」が頭のまわりをグルグルとまわっている。イマジネーションを刺激する舞台だった。 ネットで見た「難解だった」という感想にちょっと違和感。 自分の語感だと「難解」というのは、難しいけれども答えがある時に使う言葉だが、この戯曲には、そもそも答えがあるようには思えないのだ。2012/1/22(日) 13:05:242012/1/22(日) 13:05:24
「寿歌」は、答がないところが魅力なのではと思う。 30年前に考えられた戯曲なので、SF 設定は古くさい感じは否めないのだが、ストーリーをどう解釈するかが各自にまかせられていることで、新しさを保てているような。 話の筋が決定している戯曲だったら、生き残れなかったかもと思ったり。2012/1/22(日) 13:16:332012/1/22(日) 13:16:33