2013.08.17
シアンの家
unit cyan
サンポート高松
ダンス
unit cyan 「シアンの家」 再演だから見にいかなくてもいいかと、思ったりもしたのだけれど、やっぱり来て良かった。今、ここで、この二人でしか見られないという、唯一性に溢れた作品。50分があっという間だった。 東京圏でもどこかが呼んでくれないかなぁ。2013/8/18(日) 16:01:482013/8/18(日) 16:01:48
「シアンの家」は四つのパートと、それをつなぐインターミッションで構成されている。四つのパート自体は基本的に初演と同じなのだが、繋ぎの部分の変化で全体の印象が結構違ったものに。 初演が人形と夢の男の話だったのに対して、再演は生身の男女の話に思えた。より cyan らしくという事か。2013/8/18(日) 16:06:192013/8/18(日) 16:06:19
「シアンの家」の二番目のパート、ハーフミラーを使ったパ・ド・ドゥは傑作。これが三度しか上演されないなんて、もったいなさの極みみたいなものだが、その刹那性も舞踊の本質なんだろうな。 振付家の魂を舞踊家が踊るということを具現化した作品。 鏡の向こうの金森さん、何も見えてないそうです。2013/8/18(日) 16:37:462013/8/18(日) 16:37:46
「シアンの家」 初演から減ったのは、赤い靴とチョーカー。増えたのはトルソー。 トルソーは、新制作かと思ったら、ありものだということでした。椅子やライトとあつらえたようにピッタリ。 初演ではループしていた時間がまっすぐ流れるように。 開演前のアップを見せる所も人間の印象を強くした。2013/8/18(日) 16:45:252013/8/18(日) 16:45:25
「シアンの家」アフタートーク。 「(舞踊家、振付家として)お互いの好きな所は?」という質問に対して答えているときの金森さんがおもしろかった。 たぶん意識してなかったと思うんだけど、質問者の方を向いて答えている時に、この質問だけ井関さんの方に体が傾いていた。身体が語る愛、かな。2013/8/18(日) 23:38:242013/8/18(日) 23:38:24
「シアンの家」使用曲。1つめが井関さんの好きなチャイコフスキーの5番、2つめは二人でコンサートで聞いた曲、「亡き王女のためのパヴァーヌ」だと思う。3つめの映像パートは、静岡のスーパー銭湯で決めたという、まさかの「ルビーの指輪」(笑)最後は金森さんの選曲でシェーンベルクの「浄夜」。2013/8/18(日) 23:50:492013/8/18(日) 23:50:49
「シアンの家」 場所の力は大きい。初演の高知県立美術館では、冒頭、椅子に座った井関さんに四角のスポットがあたるだけで美術館に展示されている人形に見えた。ラストシーンが全く同じというのも、あの場所では非常に説得力があったように思う。チョーカーをつけた人形が本体で、外した人間が夢。2013/8/19(月) 01:47:142013/8/19(月) 01:47:14
「シアンの家」 今日はもっとプライベートな部屋の印象。チョーカーも靴もなく、人形と人間がシームレスにつながっていた。 夢を見ていた人形に戻って終わるのではなく、人間の女性のままでのラスト。 アフタートークで、女性不在で始まり男性不在で終わる、二人だけど常に一人、という話が。2013/8/19(月) 01:59:342013/8/19(月) 01:59:34
「シアンの家」 最後のパートは感想が述べにくい。単なる舞踊として見れば、とても切ないのだけれど。 公私混同をうたったユニットで、妊娠、男性の歓喜、流産、別れ、という話を持ってくるとは。金森さんは、とてもひねくれてて、そして、とてもまっすぐな人だよねぇ。 そこが好きなんだけどさ…2013/8/19(月) 02:08:342013/8/19(月) 02:08:34
新井素子さんのおかげで、妊娠に関する話題のデリケートさということに関して、すこしは理解させていただいたと思うが、所詮男の想像なんて女性陣の実感の足下にも及ばないだろうという事も忘れないようにとも思っている。 「シアンの家」の最後のパートは、頭の中グルグルしちゃってしょうがない。2013/8/19(月) 02:19:302013/8/19(月) 02:19:30
個人的な「シアンの家」の白眉は、二つ目のパート。 ハーフミラーを使って、舞踊家の女に、振付家の男の魂が完全に重なって踊るという、バレエマンガをリアルで見るような強烈な体験。 ギミックも凄いのだけれど、全身全霊をかけて金森振付を踊ってみせるという井関さんだからこそ成立する。2013/8/19(月) 02:33:362013/8/19(月) 02:33:36
「シアンの家」 ノンナがマチューの魂を踊ったように、ひろみの中に宗方コーチを見るように、達也が甲子園予選決勝のマウンドで弟を感じるように、そんな表現をリアルでやられたら降参するしかないよね… ただ、ホール公演だと、ミラー越しに完全に重なって見える席は多くないかも、とは気になった。2013/8/19(月) 02:42:492013/8/19(月) 02:42:49