2017.09.08
20世紀の傑作バレエ
東京バレエ団
東京文化会館
バレエ
東京バレエ団「20世紀の傑作バレエ」@東京文化会館。 キリアン「小さな死」、プティ「アルルの女」、ベジャール「春の祭典」のトリプル・ビル。 最初の2つが1991年で四半世紀前、春祭は1959年だから半世紀以上前の作品ということに。 面白かったが、継承する事の難しさも。 https://t.co/bBMScRsMpP2017-09-08 22:02:52 GMT+9:002017-09-08 22:02:52 GMT+9:00
「小さな死」 キリアンはイマイチよくわからないんだよな。あまり上演されないのもあって、鑑賞のツボを理解してない。 中村恩恵さんの「ブラックバード」と、愛知トリエンナーレの「East shadow」はすごかったと思うのだが、今回の上演はそのレベルではなかったと思う。2017-09-08 22:05:43 GMT+9:002017-09-08 22:05:43 GMT+9:00
「アルルの女」 ボッレは、序盤は少し本調子じゃないのかなと思ったりもしたのだが、中盤からはさすが。 同じ動きが繰り返される部分でのクレッシェンドが素晴らしくて、入念な計算と正確なコントロールがないとできないはずだと思うのだが、感情のままに動いているようにしか見えないのが凄い。2017-09-08 22:07:21 GMT+9:002017-09-08 22:07:21 GMT+9:00
「アルルの女」 上野さんもなかなか。この役、ミカエラみたいなイメージだったのだが、どちらかといえばカルメンで、幸せにしてあげるからいろいろ諦めて婿に来なさいよ、という肝の太い感じがよかった。 上着脱がされる時のボッレ、覚悟を決めたというより、もはや観念したという表情が素敵(笑)2017-09-08 22:10:53 GMT+9:002017-09-08 22:10:53 GMT+9:00
「アルルの女」 肝心の「女」は出てこないので、主人公の悩み方にはいろんな解釈があるわけで。 ついつい脳内で、ゴメスのルカやストレンジャー、パケットのロットバルトなんかが、舞台を横切るのを合成しちゃったり(笑) なんなら、最後、窓の下でキャッチして駆け落ちでいいです、ハイ。 https://t.co/CAwbqIHePU2017-09-08 22:20:22 GMT+9:002017-09-08 22:20:22 GMT+9:00
「アルルの女」 通しは初めてなので、群舞はこれであってるのかな? と。 楽しくはじけるというより、秩序正しくきちんと踊ってる感じで、黒ベースの服もあって妙に葬式感が。 悲劇を予感させるという意味では正しいのかもしれないけど、まわりの浮かれぶりでフレデリの苦悩を浮き立たせたいな。2017-09-08 22:30:46 GMT+9:002017-09-08 22:30:46 GMT+9:00
「アルルの女」 ボッレの感情表現で、さすがだなぁと思ったのが、「幸福」と「恋愛」が明確に違う事。 多分、あのまま結婚してても幸福にはなれたんだと思うんだよな。家族としての情愛で結ばれる2人。 そして、恋愛の方は、先に何も待ってない事がわかってて、それでもそれしか選べない墜ち方。2017-09-08 22:35:47 GMT+9:002017-09-08 22:35:47 GMT+9:00
「春の祭典」 生贄が岸本くんと奈良さんで、あ! こういう話か! と、すごく納得した。 岸本くんはアルビノとか巫覡みたいな外れ方を感じさせ、奈良さんは明らかに女王。 なので、あれは交尾の儀式で、あの後岸本くんは食べられちゃうんだ、だから男女の生贄の意味が違うんだ、と思ったのでした。2017-09-08 22:39:51 GMT+9:002017-09-08 22:39:51 GMT+9:00
「春の祭典」 リーダーの片方がアルバレス。体型が違うのもあるけど、タイミングの取り方や、角度の深さが違うので目立ってしょうがない。コンテンポラリーのベースが違うんだろうか。 自分は好きなんだけど、ベジャールを踊るという事の中で、どう判断すべきなのかはよくわからなくて。2017-09-08 22:52:58 GMT+9:002017-09-08 22:52:58 GMT+9:00
「春の祭典」 男パートの最後の対角線。 一番前、照明で誰かがよくわからなかったのだが、若い男の岡崎くんかな? 非常にキレのあるジャンプで、びっくりした。 全員ではけていく所、先頭集団から後ろはなんとなくダレる気がするんだよな。群舞全員の質を揃えるのは難しいんだろうけど。2017-09-08 22:58:22 GMT+9:002017-09-08 22:58:22 GMT+9:00
「春の祭典」 女性の方が男性より5人ぐらい多いのが、いつも気になるのだった。最後のシーンは、袖で女性が数人あぶれてるんだよね? 女部族の方は平和にやってるから個体数減らないけど、男部族の方は成長段階で2割ぐらい死ぬから、成人人数比だと結構違うという事だったりして。2017-09-08 23:04:07 GMT+9:002017-09-08 23:04:07 GMT+9:00
「20世紀の傑作バレエ」 全体としてはなかなか楽しかったのだが、一方で、作家性の強い作品を作者の死後に上演するにはどうするべきなんだろうと考え込んだりも。 極端な事を言えば、指導してる方々はダンサーであって振付家ではないわけで、役者主導でレプリカ演出やるぐらいのツラさはあるはず。2017-09-08 23:28:44 GMT+9:002017-09-08 23:28:44 GMT+9:00
演劇だと、戯曲は作者の死後にも上演されるけど、演出家の死後に、同じ演出プランで上演する事ってあまりないと思うのだ。日本だと蜷川さんぐらい? ミュージカルだとオリジナルの演出家があまり関わらなかったり、レプリカ上演したりがあるし、舞踊になると振付家が直接関わらない事も普通で。2017-09-08 23:43:16 GMT+9:002017-09-08 23:43:16 GMT+9:00
あ、そうか。 自分にとっては演劇は脚本よりも演出が重要なのだが、多分、舞踊でもそれが同じで、脚本レベルでの振付が保存されていても、どう演出されているのかという部分がないと頭に入ってこないんだな。2017-09-08 23:49:34 GMT+9:002017-09-08 23:49:34 GMT+9:00
「春の祭典」 男性の衣装は、リーダー、若い男、そして群舞にも数人色違いがいたと思うのだが、女性は全員同じ色というのも面白い。 今日は、女性は女王と働きアリ的な分化をしていて、生殖能力が発現してるのは女王だけなのかなと。こういう部分、見るたびに印象がかわるのが舞踊の面白さ。2017-09-09 01:12:19 GMT+9:002017-09-09 01:12:19 GMT+9:00
「アルルの女」 男性四人でボッレをリフトする部分があって、ちょっと驚いたのだが、ボッレはリフトされているときの姿勢が非常に美しく、さらにポジションへの入りも早い。あれだけ大柄な男性だから、普段はリフトされる側の練習なんて全然しないんじゃないかと思うんだけど。2017-09-09 01:53:40 GMT+9:002017-09-09 01:53:40 GMT+9:00