2021.03.20
さいたまダンス・ラボラトリ Vol.3公演 明日を探る身体
さいたま芸術劇場小ホール
ダンス
「さいたまダンス・ラボラトリ Vol.3公演 明日を探る身体」@さいたま芸術劇場小ホール。 なかなか興味深い部分が多くて、いろいろ考えながら見てしまった。普通の意味での「公演」ではないからか、見える部分がかなり違う気がした。 https://t.co/aGQ6nXFzvI2021-03-20 17:40:20 GMT+9:002021-03-20 17:40:20 GMT+9:00
「さいたまダンス・ラボラトリ」 10日間のワークショップの参加者を中心とした発表会的公演。 驚いたのが23名のワークショップ参加者全てが女性。水準クリアする男性応募者いなかったのかな? 業界的に男女比率が偏っているとは思うのだけど、だからこそ男性にも参加して欲しかったな。2021-03-21 00:40:00 GMT+9:002021-03-21 00:40:00 GMT+9:00
最初は公開リハーサル。キリアンの「27’ 52"」の一部を3グループが順番に踊り、小尻先生湯浅先生からのノートを聞いて、もう一度。つまり、同じ踊りを6回見ることに。 ノートの部分が面白かったのだが、自分は覚えきれないので、ひとグループごとに少しづつ指導して6回やる方が、見やすかったかも。2021-03-21 00:44:54 GMT+9:002021-03-21 00:44:54 GMT+9:00
これはしょうがない事だけど、指導する時の小尻先生と湯浅先生の動きが良すぎて、他がかすむんだよね。説明しながらさらっと踊ってるのに、ワークショップの参加者では真似しきれない体のラインがあって。短いピースとはいえ、10日間でキリアンの動きをマスターできるわけではないという話なのかな。2021-03-21 00:49:39 GMT+9:002021-03-21 00:49:39 GMT+9:00
先生2人のトークが面白かった。 この作品は、上演のたびにキャストに合わせてキリアンが手を入れていたというのと、動き自体よりも元となるイメージ、足が勝手に動いて開くとか、地面が割れて足が開くとか、そこを大事にするというのが印象に残った。 そういう部分は伝承しづらいと考え込んだりも。2021-03-21 00:53:41 GMT+9:002021-03-21 00:53:41 GMT+9:00
振付家の手を離れたあとの作品は、どうやって同一性を維持するのか、というのは前から興味があって。 例えば、この作品では、上演のたびに振付家が手を入れることでアップデートされてきたという話があったのだが、今回は本人不在の中で、どうやってその部分を調整したのかなと。2021-03-21 00:56:54 GMT+9:002021-03-21 00:56:54 GMT+9:00
振付家の残した作品をどう維持するかというのは難しいと思っていて。 偉そうな事を言えるほどの知識はないのだけど、ロイヤルのマクミランと東京バレエのベジャールが、両極端っぽいなと思っていて。 ロイヤルの方は直弟子の集合知によって「らしさ」を保ち、東バはクラシックに近くなっているような。2021-03-21 01:01:53 GMT+9:002021-03-21 01:01:53 GMT+9:00
振付家本人がいない時に、代理の方々が、キャストに合わせた調節をどこまでできるのか、というのは、とても SF 的なテーマだと思うんだよな。 例えば、振付家が様々なキャストに対して調整する姿をどれだけ学習させれば、新しいキャストに対して「それらしく」指導ができる AI を作れるか、みたいな。2021-03-21 01:36:27 GMT+9:002021-03-21 01:36:27 GMT+9:00
2つ目は湯浅さん振付の「シェヘラザーズ」。 これは、いろんな意味でよくわからなかった。 無音パート、シェヘラザード、エンディングの3部になっているのだが、最後の踊らないエンディングの印象が強くて、ダンス部分の印象が薄くなるという。 振付自体も、合ってるのかどうかがよくわからなくて。2021-03-21 01:40:33 GMT+9:002021-03-21 01:40:33 GMT+9:00
自分でも判断基準がわからないのだけれど、現代振付家の作品を見ている時に、この実施は振付家の意図を再現してると感じる時と、どうなんだろうと思う時があって。 もちろん、振付言語に馴染みがなくて判断がつかないという部分もあるのだけれど、それとは別に、しっくりきたり、中途半端に感じたり。2021-03-21 01:44:40 GMT+9:002021-03-21 01:44:40 GMT+9:00
「シェヘラザーズ」は、湯浅さんが踊ったらピシッと決まるのでは? とか思いながら見ちゃう部分が結構あって。 振付意図の体現としては完成度が高くないのかもという印象を受けてしまったり。 ただ、ワークショップの参加者の成長という点では、簡単には手の届かないところを目指すのは良さそう。2021-03-21 01:49:11 GMT+9:002021-03-21 01:49:11 GMT+9:00
前半最後は、柿崎麻莉子振付「Wild flowers」。 こちらは、振付家のやりたい事がきちんと伝わってくる、という気がした。何を見てそう感じるのか全然わからないのだけれど。 プログラム読んだら、こちらはワークショップではなくて、別途作成した作品なのでした。2021-03-21 01:59:25 GMT+9:002021-03-21 01:59:25 GMT+9:00
後半は小尻さんの「あはい」から。 これは自分の先入観のせいかもしれないのだけど、男性に踊って欲しかった、という部分があって。 ユニセックスな振付に見えるんだけど、男性の方が映えるんじゃないかなという気がした。湯浅さんのもそうだったのだけれど、振付家本人が踊るところを妄想してしまう。2021-03-21 02:16:09 GMT+9:002021-03-21 02:16:09 GMT+9:00
最後は、岡田利規×湯浅永麻「わたしは幾つものナラティヴのバトルフィールド」というワーク・イン・プログレス。 湯浅さんが何人かの役柄で話しながら踊るという趣向なのだが、自分は、めっちゃ気持ち悪くて。その違和感がアートとしてのポイントのひとつだと言われたら深く納得するんだけれど。2021-03-21 02:19:35 GMT+9:002021-03-21 02:19:35 GMT+9:00
体の声を聞くというモチーフで話したり踊ったりするのだけれど、それを、台本通りのセリフと正確な身体の制御で見せるので、リアルタイムの身体の声が聞こえてこない、と感じちゃうんだよね。 その矛盾した感じにゾワゾワしてしまって。気持ち悪いんだけど面白かった。2021-03-21 02:23:36 GMT+9:002021-03-21 02:23:36 GMT+9:00
リツイート。 さいたまダンス・ラボラトリは、過去最高の応募の中、結果的に残ったのは女性のみだった、という事なのか。 これ、男女逆だったら問題視する人が出てくると思うんだけど。女性が多いケースのジェンダーバランスもそろそろ考慮されてもいい時代ではないですかね。2021-03-21 23:07:21 GMT+9:002021-03-21 23:07:21 GMT+9:00