2021.11.23
ザ・ドクター
PARCO 劇場
演劇
「ザ・ドクター」@ PARCO 劇場、幕間。 これ、キリスト教に親和性の高い人たちには問題提起に見えるのかもしれないけど、カソリックのおっさんなんて基本的にクソオブクソだよな、みたいに思っていると、いやー、マジでクソだわ、こいつら、知ってたけど、としか思えないという話の進行で。2021-11-23 14:39:26 GMT+9:002021-11-23 14:39:26 GMT+9:00
公式ページやチラシには、作・ロバート・アイクと書いてあるが、「1984」や「オレステイア」と同じで、これも原作ありのアダプテーションで、もとは1912 年の戯曲だそうです。 アイクって、1986年生まれで、これは2019年の作品なので、まだ33才だったのか。 https://t.co/sRK5RwC3q32021-11-23 14:45:15 GMT+9:002021-11-23 14:45:15 GMT+9:00
宗教対医療が縦軸で、横軸に各種の差別が織り込まれているのだけれど、全員日本人なので人種設定が全然わからなくて、え? あの人は黒人だったの? あの人も人種的マイノリティ設定なの? というのが、かなり進んでからのセリフで判明するのは、日本上演の難しいところ。2021-11-23 14:47:31 GMT+9:002021-11-23 14:47:31 GMT+9:00
「ザ・ドクター」終演」 は? これでいいと思ってるの? 戯曲として大丈夫? という感じで。 竜頭蛇尾ではないけれど、竜頭犬尾というか。いや、犬の尻尾好きですよ? 好きだけどさー、竜はどこいったのよ!? という。 特に、今年は映画でアレをやった後だから、そこらへんは既視感溢れまくりだし。2021-11-23 16:25:58 GMT+9:002021-11-23 16:25:58 GMT+9:00
「ザ・ドクター」 ネタバレですが。 カソリックの神父が出てきて、登場時から、偉そうな上に女性蔑視的な言動をするという人物として描写されていて、しかも、医療対宗教みたいな話がど真ん中にあるのに、最後は突然いい人ポジションで腹立つなーと。 こういうのが、キリスト教圏の嫌な所なんだよね。2021-11-23 16:36:06 GMT+9:002021-11-23 16:36:06 GMT+9:00
いろんな種類の差別意識がむき出しにされた挙句に、一番上から目線のカソリックのファーザーだけがいいひとポジションとか、マジふざけんな! みたいな話でしょ。 あれ、神父はチャーリーを男性だと誤解したままかもしれない、という可能性あるかな? 原文で she/her を避けてるか気になる。2021-11-23 16:40:00 GMT+9:002021-11-23 16:40:00 GMT+9:00
翻訳劇の難しいところで、一番のキーポイントになる単語に対して、日本にはそれと同じ歴史的事情をもつ単語がないから普通の訳語があててあって、後半で説明されないと全くわからないという。 そして、これは自分の知識不足を恥じるべきなのですが、元の英単語がなんだったかもわからないのでした。2021-11-23 16:54:55 GMT+9:002021-11-23 16:54:55 GMT+9:00
被差別属性カードでの殴り合いをあちこちでやるのが興味深かった。 例えば、医療大臣が主人公にむかって、自分たちが女性である事は武器にできるという話をしたあと、でも2人とも白人だからなー、相手は黒人だし、あなたがゲイだったらよかったのにー、みたいな事を言ったりするのです。2021-11-23 16:58:08 GMT+9:002021-11-23 16:58:08 GMT+9:00
ネタバレですが。 二幕前半のディベートの場では、元々は医療対信仰という話だったはずなのに、黒人差別というトピックが全てになっていき、それで趨勢が決定してしまう、というのはいろいろ考えさせられる話でもあり。 それを白人作家が否定的に書くという事に対するモヤモヤも含めて。2021-11-23 17:03:52 GMT+9:002021-11-23 17:03:52 GMT+9:00
タイトルはどうなんだろう、というか、それは話自体がどうなんだろう、という事でもあるんだけど。 だって、決め台詞言った時の状況がアレなんだよ? 見てないのにわかるんかい! いや、わかる状況なんだけど、それは医者だからわかるんじゃないだろ! というところで、ドクターという単語だすからさ。2021-11-23 17:08:50 GMT+9:002021-11-23 17:08:50 GMT+9:00
この戯曲は、マジ腹立つなー、と思いながら帰れ、という作品なのかもしれない。そうだとしたらロバート・アイクを高く評価するんだけど。 そうじゃなくて、おさまるべきところにおさまったという意図で書いてるんだったら、ちょっと勘弁してくださいよ、という気分に。2021-11-23 17:13:32 GMT+9:002021-11-23 17:13:32 GMT+9:00
キャストが全員日本人なので、目に見えにくい形での人種差別が大きなテーマなのに、誰が被差別属性を持っているかがわからないという難しい部分が。 少しだけ肌の色を濃くしてたり、髪にウェーブかけたりしてるっぽいんだけど。 チャーリーも黒人設定なのかな、と思ったのだが、どうなんだろう?2021-11-23 17:23:28 GMT+9:002021-11-23 17:23:28 GMT+9:00
現地での上演でも、神父には白人を配役していたと教えていただきました。ありがとうございます。 戯曲を探したら kindle で出ていて、冒頭の note に、前半から出てくる役柄は、必ず役柄のアイデンティティーとズレのあるキャストを配役する事、と書いてある。 https://t.co/8HRhJtbZG2 https://t.co/4eYDUtlyFs2021-11-23 17:41:06 GMT+9:002021-11-23 17:41:06 GMT+9:00
舞台が進むにつれて、自分が今まで見ていたと思っていたもが、演劇の内部としては何を表現していたかを次々に考え直させる、というのがキャスティングにズレを作る意図である、みたいな事が書いてあるのだが、これ、日本人だけでやると、その意図を再現するのが難しいな。2021-11-23 17:43:31 GMT+9:002021-11-23 17:43:31 GMT+9:00
あ、チャーリーは戯曲上では性別がわからないのか! そして上演形態の特殊性から、性別と人種が特定できないという。 なるほど、自分は、主人公がマイノリティ対決で手持ちの切り札を出さないで負けたのかと思っていたのだが、そこも解釈の余地があるんだな。 https://t.co/xXcHTbwlJN2021-11-23 17:58:53 GMT+9:002021-11-23 17:58:53 GMT+9:00
そう考えると、話の展開としては納得のいかない終わり方をするのは正しいな。どの属性がどうだったらもう少し納得できるか、という事を考えちゃうと、観客の差別意識が見えてくるというタイプの作品か。2021-11-23 18:00:37 GMT+9:002021-11-23 18:00:37 GMT+9:00
「ザ・ドクター」の原作 Professor Bernhardi の wikipedia ページと、あらすじの deepL による翻訳。 ふむ、だいたい筋はそのままなんだな。自分の感性では、評決に全く納得がいかないんだけど、そこは1900年が舞台だから仕方がないと思うべきなのかも。 https://t.co/r4sadDsba7 https://t.co/21pRqlkRsF2021-11-23 19:48:35 GMT+9:002021-11-23 19:48:35 GMT+9:00
「ザ・ドクター」は、考えれば考えるほど、翻訳して日本人だけで上演する事が難しい作品だな。 ズレた配役をする事で役柄のアイデンティティを隠すというのは、叙述トリックみたいなものだけど、日本語だと一人称と二人称や性別による語尾の問題があって、どうしてもフラットになりにくい。2021-11-23 20:42:04 GMT+9:002021-11-23 20:42:04 GMT+9:00
チャーリーが主人公を呼ぶ時に「きみ」を使うので、ちょっと違和感あったんだけど、それはチャーリーを男性だと思えば解消されるわけで。そういう色がついちゃうのが日本語の困るところだよな。 カップルの性別をどう設定しても違和感ないような会話というのが、文章的に非常に難易度が高い。2021-11-23 20:46:42 GMT+9:002021-11-23 20:46:42 GMT+9:00
「ザ・ドクター」のキーポイントとなる英単語が気になって、戯曲を買ってしまった。kindle だと、置き場所の心配がないから、パンフ買うよりも気楽だし。 恥ずかしながら単語自体を聞いた事がなかったという。ググったら、こんな解説記事が見つかりました。 https://t.co/S8jG8dkEx12021-11-23 21:51:43 GMT+9:002021-11-23 21:51:43 GMT+9:00
「ザ・ドクター」 自分の感度が低いのかもしれないが、に帰ってから調べたり、詳しい方から教えていただいたり、戯曲にあたったりして、はじめて上演の意図がわかるという感じだったな。 翻訳劇としてオリジナルの意図をどれだけ伝えられているかという点では、非常に点が低いんじゃないだろうか。2021-11-23 21:55:01 GMT+9:002021-11-23 21:55:01 GMT+9:00
戯曲を拾い読みしてるのだが、日本版とはちがう所が。TV スタジオの前のシーンの怒鳴るセリフがなかったり、最後に小道具として plastic bag が出てきたり。 初演より前の原稿なので実際の舞台とは少しちがうかもしれないという注意書きもついているんだが、初演の舞台はどうだったんだろう。2021-11-23 22:33:08 GMT+9:002021-11-23 22:33:08 GMT+9:00
最後に、主人公の手元に plastic bag があるかないかで、ラストシーンの解釈が全然違ってくると思うんだけど、イギリスでの初演はどうだったんだろう。めちゃくちゃ気になるな。2021-11-23 22:35:40 GMT+9:002021-11-23 22:35:40 GMT+9:00
「ザ・ドクター」 何十年一緒に暮らしていても面会断られるゲイカップルがいるっていうのに、本人とまともに話したこともないような男が両親に頼まれたって自称するだけで14歳の少女の臨終に立ち会えるわけないだろ! というところからスタートして見ちゃうんだよね。100% 医者が正しいでしょ、と。2021-11-23 23:27:18 GMT+9:002021-11-23 23:27:18 GMT+9:00
「ザ・ドクター」 マーティン・マクドナーなんかにも感じるんだけど、いわゆるポリコレの、その先を探るような問題意識が結構強いのかなと思ったりもして。マイノリティカードでの殴り合いとか、いっそ滑稽でもあったり。 以下ネタバレ。 https://t.co/pKTc3F6ixP2021-11-24 01:54:15 GMT+9:002021-11-24 01:54:15 GMT+9:00