2022.10.01
プティ・コレクション ―プティ・プティ・プティ!
K-BALLET Opto
KAAT
バレエ
K-BALLET Opto「プティ・コレクション ―プティ・プティ・プティ!」@ KAAT。 コンテンポラリーのトリプルビル、日本初演と新作2つというプログラム。 K は、オーチャードが多いせいもあってあまり見にいってないのだが、こういうプログラムを KAAT みたいな見やすい劇場でかけてくれるといいですね。2022-10-01 14:47:49 GMT+9:002022-10-01 14:47:49 GMT+9:00
「プティ・コレクション」 それぞれの作品は悪くなかったのだが、3本まとめると、どれがどれだっけ? になっちゃう。 自分の記憶力がザルだという話ではあるんだけど、白と黒の衣装でほぼ同数の男女10人ちょっとがいろんな曲を繋いで踊る群舞中心の30分ぐらいの作品、というのが全部共通で。2022-10-01 14:50:49 GMT+9:002022-10-01 14:50:49 GMT+9:00
これ、わざわざそういう作りにしたんだよね? ひとつ目は既存の作品だから、新作2本をそれに揃えて、衣装もメンバー構成も時間も音楽も似た感じという縛りをつけた、スタイルの整った公演を目指したのかなとは思うんだけど。 自分はもっとメリハリのしっかりした構成じゃないとつらいみたいだ。2022-10-01 14:55:10 GMT+9:002022-10-01 14:55:10 GMT+9:00
ひとつ目は、メディ・ワレルスキー振付「プティ・セレモニー」。 黒スーツの男性7人、黒の肩紐ロングワンピースの女性8人で、バリエーションのある踊りを組み合わせた作品で面白かった。 女性は全員細部の違う衣装なんだけど、男性は全部同じだったんじゃないかな。こういう所、男女差だよねー、と。2022-10-01 15:13:40 GMT+9:002022-10-01 15:13:40 GMT+9:00
ジャグラーという、グレゴワール・ランシエというダンサーさんが、ボール3つをお手玉しながら英語(とフランス語ちょっとだけ)で話をするパートがあって。 これ、日本語にするのじゃダメだったのかな? 自分は平均的な日本人よりはヒアリング能力あると思っているのだけど、細部はあまり聞き取れず。2022-10-01 15:19:34 GMT+9:002022-10-01 15:19:34 GMT+9:00
あ、もしかして、K の客層は英語得意な方が多いんだろうか? その可能性はなくもないか。 内容としては、男性脳と女性脳の話とかをしていて、男性の脳は複数の事を同時に行うのに向いていない、みたいな事を、男性がボールジャグリングやりながら話す、という部分に批評性があるのだと思った。2022-10-01 15:22:23 GMT+9:002022-10-01 15:22:23 GMT+9:00
話している男性に、巨大なマイクをむけている AD っぽい別の男性がいて、彼に対して話しかけると、よくわかりません、みたいなジェスチャーをするという繰り返しがある。 話しているのが白人で、意味がわかってない AD がアジア人、という配役はオリジナルでもそうなのかが気になった。2022-10-01 15:27:04 GMT+9:002022-10-01 15:27:04 GMT+9:00
元々ここの部分を、人種的なものと絡めてあるのなら、英語のままでやる事に意味があるし、逆に、そういうのを排除したいという作りなら、日本公演でわざわざ英語でやる事には配慮があってもいいんじゃないかと。2022-10-01 15:29:03 GMT+9:002022-10-01 15:29:03 GMT+9:00
「プティ・コレクション」二つ目は、渡辺レイ振付の新作「プティ・バロッコ」 ミニのキャミソールワンピースの女性7人と、黒のスカートの男性4人。と思ったら、女性の衣装は下着なんだそうです。 不思議なんだけど、舞台で見る事で少し感覚がズレるのか、下着じゃないように見えたんだよね。2022-10-01 22:57:06 GMT+9:002022-10-01 22:57:06 GMT+9:00
長身で顎髭で腕の長い男性がちょっと好みでした。我ながら本当に好みがわかりやすすぎると思うんだけど。 踊りにやや無骨な感じがあるのもよくて、ヒラリオンとか見たいですな。2022-10-01 22:59:21 GMT+9:002022-10-01 22:59:21 GMT+9:00
個人的に驚いたのが、当日パンフに「『ジェンダー』をテーマにした」と書かれていた事。 一つ目の作品以上に古典的な男女観そのまんまですなぁ、と思って見ていたので。 もしかして、踊りの役割分担はそのままでも、男にスカートはかせたらジェンダーからの解放の表象になるという事なのかなと。2022-10-01 23:03:00 GMT+9:002022-10-01 23:03:00 GMT+9:00
作品自体は悪くなかったし、やはり女性振付家が女性中心の作品つくるとカッコいいものできる気がするとも思ったのだけど。 女性はもっともっと自由になっていい、でも男性は目立たない黒で女性をリフトするのが役割です、それがジェンダーからの解放! みたいな事なんだろうか、とか考えちゃったりも。2022-10-01 23:09:16 GMT+9:002022-10-01 23:09:16 GMT+9:00
最後は森優貴振付「プティ・メゾン」。 天使6名、悪魔6名の作品で、舞台の真ん中に線が入っていて、床まで含めて下手が白、上手が黒になっている。3作の中では一番物語性が高い作品のはずなんだけど、どうも自分は森さんの感情表現を読み取れないみたいで、なんかよくわからないまま終わってしまった。2022-10-01 23:12:40 GMT+9:002022-10-01 23:12:40 GMT+9:00
最初は白黒で左右にわかれていた天使と悪魔が、最後には一緒になって踊る、という作品なんだけど、その中でそれぞれの天使や悪魔が何を感じてどう行動しているのかというのが自分には読み取れなくて、うーん? みたいな感じに。 りんごの入ったバケツも謎だった。バケツって何か意味があるんだろうか。2022-10-01 23:15:27 GMT+9:002022-10-01 23:15:27 GMT+9:00
天使と悪魔、それぞれにそれっぽい振付をしてあるのだけれど、前半でも同じ振りを踊る部分があって、そこは同じように踊る。 これ、天使と悪魔に外見は分かれているけれど本質的には同じであるというテーマがそこにあるのか、単に種族別の踊りわけをさせてないだけかで、後者に見えちゃったんだよね。2022-10-01 23:18:10 GMT+9:002022-10-01 23:18:10 GMT+9:00
自分は、異種族の融和というのは大好きだけど、本質的にはみんな同じ人間なんですから外見上の区別なんか忘れて仲良くしましょうみたいなのは、ちょっと軽すぎない? そういう事を軽々しく言うのはいつも差別側の人間だよね? みたいに思っちゃう部分があるので、種族差にもっと深い表現が欲しかった。2022-10-01 23:21:28 GMT+9:002022-10-01 23:21:28 GMT+9:00
踊りとしては結構見応えがあるだけに、自分の中ではドラマティックになりきらない部分が逆にストレス大きめ、みたいな感じでした。 ツボに入りそうで入らないあたりが、一番残念感を強く感じちゃうみたいな評価になるというか。2022-10-01 23:26:16 GMT+9:002022-10-01 23:26:16 GMT+9:00