2022.10.21
ジゼル
新国立劇場バレエ団
新国立劇場オペラパレス
バレエ
新国立劇場バレエ団「ジゼル」@新国立劇場オペラパレス、幕間。 吉田都芸術監督の演出による新制作。 キャスト表をみるとわかると思うのですが、設定を捻ってあって、驚きが。 アルブレヒトが公爵の甥で、バチルドが金持ちの娘。つまり、ジュリエットとパリスの男女逆バージョンなんですよ! https://t.co/vcwvooMvg52022-10-21 20:10:51 GMT+9:002022-10-21 20:10:51 GMT+9:00
振付はアラスター・マリオット。ロイヤルらしくとても演劇的で、速いステップの多用にはアシュトンっぽさを感じたりも。 アルブレヒトのバリエーションにアントルシャが入っていたのが面白い。この部分、2幕でどう拾うんだろと期待しちゃいますよね。2022-10-21 20:13:28 GMT+9:002022-10-21 20:13:28 GMT+9:00
ただ、全体的に演劇性が増した分だけ、ジゼルの行動を様式美で片付けられなくなって、そういう性格の人なのね、みたいに思っちゃう部分も。 花占いとか、花びら6枚しかないんだよ? 超絶バカなのか計算女なのか、みたいに。 あとは、祭で花冠もらうところも、一人で最前列キープする女よねー、と。2022-10-21 20:17:01 GMT+9:002022-10-21 20:17:01 GMT+9:00
性格的には難ありっぽい娘、という感じで進んできたのですが、一幕終盤のバリエーションが、風のように軽やかで。周りのモブの反応もいいんだけど、そうなんだよねー、性格の難点もこの踊りとペアだと個性として好感もって見えてきちゃうよねー、という説得力だった。2022-10-21 21:38:28 GMT+9:002022-10-21 21:38:28 GMT+9:00
小野ジゼルは、狂乱の場がすごかった。 普通の倍くらい尺があるように感じたのだけど、曲が一緒だから時間は同じだよね? 狂気の段階が細かく変化して、それぞれの段階で、うわーうわーうわーん、ってなるので、ものすごく濃密な時間。 脇で男2人が抱き合ってるというのに、ジゼルばかり見てしまった。2022-10-21 21:55:21 GMT+9:002022-10-21 21:55:21 GMT+9:00
「ジゼル」終演。 え、これ、ラストはどう解釈するの? 自分は、半分くらいは、アルブレヒトも狂死した、の雰囲気を感じてしまったんだけど。ウィルフリードが探しにきて、間に合えば生き延びる、ぐらいの感じ。 全然自信ないんですが、ラストのアルブレヒトの振付、1幕ラストのジゼルと重ねてある?2022-10-21 21:58:10 GMT+9:002022-10-21 21:58:10 GMT+9:00
「ジゼル」 2幕は見応えあったのだけど、自分の中で物語がどこにオチたのかがわからなくて困っている。 いや、あのですね、ウィリ達にアルブレヒトを殺されるのは許さないけど、アルブレヒトが狂死するのには満足するジゼル、という怖い路線を思いついてしまって。それは、さすがに……みたいな。2022-10-21 22:12:49 GMT+9:002022-10-21 22:12:49 GMT+9:00
今日のアルブレヒトは奥村さん。 多分、自分が狂死したかもと思ったのは、奥村さんだから、という部分があると思う。他のキャストだと感じ方違いそうな。 踊り終わってパタっと倒れるところで、え、息が止まった? と思うような、少し現世との縁が薄い雰囲気のあるアルブレヒトだったと思う。2022-10-21 22:17:43 GMT+9:002022-10-21 22:17:43 GMT+9:00
ウィルフリードは清水くん。 ヒゲなんですよ!! ヒゲ清水ウィルフリード!! すみません、取り乱しました。 2017年の旧ジゼルで演技がとても良くて気に入ってたのですが、今回は役柄として少し違う感じ。アルブレヒトが公子なので、彼も格の高い貴族。眉間に皺寄せたベンノといったあたり。2022-10-21 22:25:07 GMT+9:002022-10-21 22:25:07 GMT+9:00
ヒラリオンは福田さん。 よかったのですが、2幕が可哀想で。 これは自分の性癖の問題なんだけど、可哀想だろもっとやれ枠と、可哀想だからやめてあげて枠で、後者だった。普段、自分にとってヒラリオンは前者の枠なんだけど。 ところで、ヒラリオンは角笛吹くの、なんであんなに上手なんだろう?2022-10-21 22:31:49 GMT+9:002022-10-21 22:31:49 GMT+9:00
古典の新制作としては、非常に出来のよいプロダクションではないかと。 カーテンコールには、芸術監督/演出の吉田都、振付のアラスター・マリオット、振付補佐のジョナサン・ハウエルズ、美術・衣装のディック・バード、最後の1人は多分照明のリック・フィッシャーとクリエイティブ陣揃い踏みでした。2022-10-21 22:52:19 GMT+9:002022-10-21 22:52:19 GMT+9:00
当日パンフの記載で初めて知ったのだけど、ジョナサン・ハウエルズってアリスの白ウサギのオリジナル・キャストだったのか。ワトソンのイメージが強いから。 ハウエルズの白ウサギも見てみたかった。 多分、観客の中で一番ハウエルズをオペラでガン見してたの自分だと思う。2022-10-21 22:55:47 GMT+9:002022-10-21 22:55:47 GMT+9:00
マリオットの振付は、古典を尊重しつつも、現代的に手数を増やして飽きさせないという印象。 群舞でも、1幕の村人は少し乱雑に、2幕のウィリはピッタリ揃えて。フォーメーションがかなり複雑で、実施の正確さはさすが新国立。対角線のウィリの交差とか、よくあれだけライン保ったままで通れるな。2022-10-21 23:03:48 GMT+9:002022-10-21 23:03:48 GMT+9:00
バードの美術と衣装もとても良かったです。 全体的に落ち着いたトーンの中、バチルドの衣装だけちょっとアカンでしょ、というのが、彼女はパリスのポジションなのねーと。 二幕のアルブレヒトは、白鳥の王子の3幕っぽい豪華さのある黒。公爵の甥だもんね。2022-10-21 23:06:54 GMT+9:002022-10-21 23:06:54 GMT+9:00
何よりも素晴らしかったのがウィリたちの衣装。 シンプルなクラシックチュチュに見えるのだが、普通の半分ぐらいの薄さの生地を倍量使ってるみたいな、かなり工夫された衣装じゃないかと思う。多分、スカート2枚だと思うんだけどボリュームはかなりあって、しかもとても軽くて柔らかい動きをする。2022-10-21 23:13:07 GMT+9:002022-10-21 23:13:07 GMT+9:00
そして、これはダンサーに対する信頼だよなと思ったのが、ジゼルの衣装がちゃんと一番格下になっている事。ミルタや一般ウィリにはあるラインストーンやスパンコールがついてなくて、髪も花一輪という拵えなんですよ。 羽もついてない新人だけど一番目立つ、というのが主役ダンサーの力ですよね。2022-10-21 23:19:46 GMT+9:002022-10-21 23:19:46 GMT+9:00
装置でいえば、ジゼルの墓の横の袖の部分。あれ、どうなってるんだろう。 ラストのジゼルが袖にはけずにとどまって、薄くなって消えていくという演出になっていると思ったのですが、装置と照明の合わせ技だろうか。2022-10-21 23:23:42 GMT+9:002022-10-21 23:23:42 GMT+9:00
そんなわけはないと思うんだけど、小野ジゼル、2幕の冒頭部分で目を開けていた印象がないんだよね。花を持っての再登場からは目が開いてたんだけど、それまでは長いまつ毛しか作画されてなかったような。 目力という言葉はよく使いますが、目を見せない力、みたいな謎の力があるんだろうか。2022-10-21 23:39:18 GMT+9:002022-10-21 23:39:18 GMT+9:00
今日は新国立の会員先行でS席をとったのですが2階で。 初日とはいえ平日夜でこの盛況ぶりはさすがの期待度だよなと、なんかニコニコしてしまったり。 自分は初日へのこだわりはあまりないんだけど、小野奥村組が今日と木曜昼の2回だけなので、平日昼に行けないとここしか選択肢がないのでした。2022-10-21 23:51:24 GMT+9:002022-10-21 23:51:24 GMT+9:00
小野さんと奥村さんの組み合わせ、踊りとしての相性はどうだったろうと思い出そうとしてるんだけど、なんというか技術的に上手だったとか下手だったとかの印象が全然残ってない。 自分にとってはそれは物語バレエの理想的な姿ではあるんだけど、あまりにも覚えてなさすぎて、ちょっと驚いている。2022-10-22 00:04:10 GMT+9:002022-10-22 00:04:10 GMT+9:00
そういえば、バチルドの衣装、マシュー・ボーンの白鳥のガールフレンドが着ているピンクのドレスを思い出したんですが。 少し色味が違うけど、あそこらへんのテカるドピンクって、下々の着るものみたいなイメージなんだろうか。2022-10-22 00:09:16 GMT+9:002022-10-22 00:09:16 GMT+9:00
2幕は白い花が、アルブレヒトが持ってくる花、ジゼルが持ってくる花、ジゼルが最後に落とす花、と3種類違ったものが出てくるのだけど、それぞれに意味があるんだろうか。 ちなみに、1幕はヒラリオンが摘んできた花で花占いするので、ヒラリオンの不憫なやつ感が増してます(笑)2022-10-22 00:35:55 GMT+9:002022-10-22 00:35:55 GMT+9:00
あ、一つ残念と言えば、二幕にウィルフリード出てこないんですよー。 まぁ、あれか、今回のウィルフリードだと、アルブレヒトに帰れって言われても帰りそうもないから、こっそり抜け出してきたパターンなんだろうな。2022-10-22 00:40:16 GMT+9:002022-10-22 00:40:16 GMT+9:00
リツイートしたバレエチャンネルさんの制作発表レポート、面白かった。 そっかー、マリオットのバチルドは完璧なのかー。つい、どピンクのドレスに白貂の毛皮のマリオット氏を想像してしまうではないですか。 そして、ハウエルズをパートナーと言っていますね。 https://t.co/yLzmD9DGEN2022-10-22 00:50:57 GMT+9:002022-10-22 00:50:57 GMT+9:00
記事の中に出てくる「バイブル」はこれじゃないかと思うんだけど。 ジョナサン・ハウエルズ氏のインスタグラムで、真っ先にマクレイ先輩がいいねしてる。 https://t.co/dJfsILC4V22022-10-22 00:52:16 GMT+9:002022-10-22 00:52:16 GMT+9:00
「僕とジョナサンは庭に出て、互いに演じる役を決め、じっさいに2人で踊ってみながら振付を考えていきました」の「庭」が、こちらの Our Garden なのかが気になるところ。 https://t.co/D2Pk7xEddC2022-10-22 00:56:46 GMT+9:002022-10-22 00:56:46 GMT+9:00
こういうプライベートなことを詮索するのは微妙だとはわかってるんですが。 ハウエルズ氏は左手薬指に金のシンプルな指輪してると思うんだけど、マリオット氏は左手の小指にゴツめの指輪だけで薬指は何もなしなんだよね。2022-10-22 00:59:30 GMT+9:002022-10-22 00:59:30 GMT+9:00
うーむ。 バチルド=パリス、とすると、アルブレヒトって、舞踏会の前にうっかりパリスと婚約しちゃったけど、ロミオにあって本当の恋に落ちたジュリエット、みたいなものじゃないですか。 その設定変更はどうなんだろう。アルブレヒトはクズだからこそいいような気もしたりして。2022-10-22 01:37:15 GMT+9:002022-10-22 01:37:15 GMT+9:00
あ、そうか、今日のヒラリオンは、あまり「恋人としてはマジでオススメできない」感がないんだ。話が通じそうというか、夫にしてもDV家庭にならなそうというか。だから、自分的に、可哀想だからもっとやれ、に行かないのかな。2022-10-22 02:13:34 GMT+9:002022-10-22 02:13:34 GMT+9:00
ウィリの衣装、ジゼルやソリストの踊りに、手や腕をひっかけてチュチュをひらめかせる振付があるのだけど、練習の時はどうしてたんだろう。自然に見せるためには結構力加減が難しいんじゃないかと思うのだけど。 同素材でスカート部分だけつくった練習着があったりするのかな。2022-10-22 02:53:32 GMT+9:002022-10-22 02:53:32 GMT+9:00
新国立の「ジゼル」2幕で、ウィリの交差とアルブレヒトのアントルシャに拍手が起こるの、自分はちょっと興醒めなんだけど、やめて欲しいとまで言うほどではなく。 アルブレヒトのところの拍手とか、そっかー、死刑が実行されるの拍手しながら見ちゃうタイプの人達ねー、みたいには思いますが。2022-10-22 14:11:51 GMT+9:002022-10-22 14:11:51 GMT+9:00
ただ、昨日の上演でちょっと面白かったのは、拍手のおこり方で。 ここ、拍手するところだよね、どうなんだろう、みたいな戸惑いの空気が観客席から感じられたりもして。 こういう、昔ながらのお約束の拍手、フェッテの拍手みたいに、だんだんとなくなっていくんじゃないのかな。2022-10-22 14:14:16 GMT+9:002022-10-22 14:14:16 GMT+9:00
自分は、対角線の2本のラインでの交差は、え、マジで? これ、最後まで全員すり抜け切れるの? とハラハラドキドキみちゃったので拍手どころではなかったのですが、パーフェクトに終わったところで、心の中で拍手しました。2022-10-22 14:17:30 GMT+9:002022-10-22 14:17:30 GMT+9:00
新国立の「ジゼル」は、演出と振付がわかれていて、バレエ公演としては珍しいけれど、個人的には非常に真っ当だなと思うのです。 両方の才能がある人ってもちろんいて、演出振付を兼ねているからこその非常に繊細な世界を実現できるというメリットはありわけですが、基本的には別の才能だよなと。2022-10-22 14:22:45 GMT+9:002022-10-22 14:22:45 GMT+9:00
これはめっちゃ個人の嗜好が入ってますけど、ウィールドンは演出と振付の一部はいいんだけど、ヒロイン系女性の振付はいただけない、みたいなのがあったりするわけで。 吉田都演出、振付にウィールドン+女性パートに振付家もう1人、みたいなプロダクションおもしろいと思うんだけど。2022-10-22 14:32:46 GMT+9:002022-10-22 14:32:46 GMT+9:00
「ジゼル」 リツイートしたみたいな細かい物の扱いとかは、改善の余地ありだよね。 アルブレヒトが自分で舞台外までマント放り出すのはちょっと笑っちゃったけど、まさかウィリに拾わせるわけにもいかないし、苦肉の策なのかな。 マント処理要員としてウィルフリード出してもいいぐらいだとは思う。2022-10-22 14:51:09 GMT+9:002022-10-22 14:51:09 GMT+9:00
ただ、今回のウィルフリードが、夜の森にアルブレヒト1人を残して去るかというと、それはキャラクター的に難しいと思うんだよね。 親友という意味でも、公爵家の生贄という意味でも、アルブレヒトを守るはずじゃないですか。 ここらへんは、演劇性を高めちゃうと、苦労する部分なのかも。2022-10-22 15:04:35 GMT+9:002022-10-22 15:04:35 GMT+9:00
昨日から、アルブレヒトのクズさについて考えてるんだけど。 クズ設定のクズ男だと、クズはクズなりに素敵だよねぇ、という枠があるんだけど、彼にもそれなりの事情があってという設定だと、えー、それにしても二股はなくない? となったりするという、逆転現象が起きるんだな。2022-10-22 15:37:08 GMT+9:002022-10-22 15:37:08 GMT+9:00
そして、これは明らかにトキシック・マスキュリニティに毒されてるせいなんだけど、家の存続のための婚約者がいるのに他の相手に恋をささやくというやつ、ジュリエットならセーフだけど、アルブレヒトだとアウト判定なんだよね、自分的には。 もっと男女に対して平等にならなくては。2022-10-22 15:39:18 GMT+9:002022-10-22 15:39:18 GMT+9:00