2023.04.12
ノック 終末の訪問者
映画
「ノック 終末の訪問者」を見てきた。 子持ちゲイカップルのところに、メガネのデイヴ・バウティスタが押しかけてきて、お前ら家族の誰かが進んで犠牲にならないと世界が滅びると言いだす話。 こういう話だと、自分の立ち位置が、そんな犠牲を要求する世界なんて滅びてしまえ、だなぁと再確認するな。2023-04-12 23:06:24 GMT+9:002023-04-12 23:06:24 GMT+9:00
それはそれとして、メガネの小学校教師のデイヴ・バウティスタはなかなかでした。 ゲイカップルは、2人ともオープンリーゲイの役者さんのようで、回想シーンではちょっとラブラブしてたりも。ただ、男女の夫婦だったら、回想シーンでもっとイチャイチャするんだろうな、みたいな抑制された感じもあり。2023-04-12 23:11:42 GMT+9:002023-04-12 23:11:42 GMT+9:00
「ノック」 基本的なストーリーとしては、あー、そういう世界観なのね、シャマラン監督ですし、それならそれで、という感じ。 一方で、ゲイの扱い方については、なかなか考え込んでしまう部分も。基本的な表象としては、役者さんが当事者であることも含めてよかったと思うのだけど、話の構造として。2023-04-13 00:09:36 GMT+9:002023-04-13 00:09:36 GMT+9:00
最初は、こういう話で子持ちゲイカップルがメインになるんだなという感慨もあったのだけど、設定として結構重く使われてるんだよね。 例えば、お前ら家族の誰かが犠牲になれば世界は救われる、そうでなければ人類は死滅してお前らだけが生き残る、という設定を告げられるわけですよ。2023-04-13 00:12:12 GMT+9:002023-04-13 00:12:12 GMT+9:00
これが男女カップルだったら、俺たちが新世界のアダムとイヴだとか、いまからはこの山小屋がノアの方舟だとか、これが神の計画なんだとか言って、侵入者を追い返しておしまいじゃないですか。いや、それもどうかとは思いますが。 ゲイカップルにすることで、その道を塞いである。2023-04-13 00:16:20 GMT+9:002023-04-13 00:16:20 GMT+9:00
もう少し微妙なところでは、ゲイカップルと養子のアジア人少女の誰かが犠牲になって世界が助かるなら、それでいいんじゃね? と思っちゃう人がそれなりにいるだろうという、現代の「二級市民」的な位置づけで使われてる設定なんだろうなと。2023-04-13 00:20:22 GMT+9:002023-04-13 00:20:22 GMT+9:00
若い母親が、自分の子供を助けたいから、お前ら家族の誰か一人を生贄にしろって言ってくるんですよ。 これ、逆だったら絶対に成立しないじゃないですか。子持ちのシングルマザーに対して、自分の養子が死ぬのはやだからお前が子供殺せっていうゲイパパとか、考慮に値しない枠の扱いでしょ。2023-04-13 00:25:11 GMT+9:002023-04-13 00:25:11 GMT+9:00
ゲイとして社会からのヘイトを受けてきているのに、私たちのために世界を救ってくださいとか、どの面下げて言いにくるんだよ馬鹿じゃねえの? みたいな目線も入っていて。 いや、これは、自分がそう思って見ていたというのもありますが。2023-04-13 00:32:45 GMT+9:002023-04-13 00:32:45 GMT+9:00
なので、単純に、こういう映画でゲイカップルが主役になるんだなぁ、みたいには思えなくなって、うーむ、そうか、ゲイという設定は必然性が高いからなのか、それはそれとしてゲイカップル主役は嬉しいけれど、みたいなあたりに落ち着くことに。2023-04-13 00:35:26 GMT+9:002023-04-13 00:35:26 GMT+9:00