2024.02.04
箱根山の美女と野獣」「三浦半島の人魚姫
KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト
KAAT 中スタジオ
演劇
KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト第二弾「箱根山の美女と野獣」「三浦半島の人魚姫」@ KAAT 中スタジオ。 それぞれ1時間の2本立て。なかなか面白かったが、特に後半の美女と野獣の方は自分の偏見というか差別意識にクリティカルヒットで、あーうーあーうー、ともなりました。2024-02-04 00:55:54 GMT+9:002024-02-04 00:55:54 GMT+9:00
キャストは、前回から引き続きの参加で、前回と同じ役もやったりする菅原永二さん、柿崎麻莉子さんと四戸由香さんのダンサー2名、バイオリンも弾く片岡正二郎さんと下手の楽器ブースで演奏しつつ劇中人物にもなるトウヤマタケオさんの素敵おじさまコンビ、そして長塚さんで6名編成。2024-02-04 01:08:41 GMT+9:002024-02-04 01:08:41 GMT+9:00
前半の「三浦半島の人魚姫」、主人公役の四戸由香さんが踊る時の肩の線がとてもいいなと思いながら見ていた。なだらかな美しいラインから、すごく鋭く尖った印象まで、目を引かれる瞬間が多くて。 振付の柿崎さんも肩が柔らかい感じだったので、肩まわりの使い方が上手なのだろうか。2024-02-04 01:16:47 GMT+9:002024-02-04 01:16:47 GMT+9:00
「三浦半島の人魚姫」の終盤に、女性ダンサー2人のパ・ド・ドゥがありまして、大変に好みでした。 これは個人的には最上級の褒め言葉のつもりなのですが、マシュー・ボーンの白鳥の2幕の出会いのパ・ド・ドゥを彷彿とさせる、人外とヒトがせめぎあう踊り。 踊りだけのバージョンでも見てみたい。2024-02-04 01:20:59 GMT+9:002024-02-04 01:20:59 GMT+9:00
「箱根山の美女と野獣」は楽しかったんだけど、夫の金で遊んで暮らす女性に対する自分の差別意識をまざまざと見せられる感じで辛かったのもあり。 これはトキシック・マスキュリニティだと思うんだけど、男は自分の食い扶持ぐらい自分で稼ぐべき、男でなく人間全体がそう、みたいな意識が抜けなくて。2024-02-04 01:27:07 GMT+9:002024-02-04 01:27:07 GMT+9:00
あ、家事とかケアとかは自分の中では労働枠なので、主婦が働いてないから云々みたいな話ではなくて。家事も子育ても夫の金で外注で自分は遊んでるだけ、みたいなパターン。 それの何が悪いのか、と言われると、理性では別に悪くないと思うのだけど、どうしても差別的に見てしまう感覚が捨てられない。2024-02-04 01:31:57 GMT+9:002024-02-04 01:31:57 GMT+9:00
男の金を湯水のように使う女と、自分のお小遣いぐらいは自分で稼ぎたいから事業をやりたいという女が出てきて、後者の方が素晴らしい的な話になるわけですよ。 長塚さんはさすがというか、キャスティングがうまく捻られていて、あまり直球で嫌な感じにはならないんだけど、逆にそこもウッとなったり。2024-02-04 01:36:05 GMT+9:002024-02-04 01:36:05 GMT+9:00
例えば、先祖から受け継いだ資産による不労所得を主な収入として贅沢な暮らしをする夫と、その男の金で遊んで暮らす妻がいたとして、妻の方が人間的に下である、と思うのは間違っている気がするんだけど、どうしてもそこで下に見てしまう自分がいて。というのに正面から向き合わされたという。2024-02-04 01:48:08 GMT+9:002024-02-04 01:48:08 GMT+9:00
振付の柿崎麻莉子さんはご本人も踊るのだが、ヘンな人だなぁという印象で(褒めてるつもりです)。 長塚さんの演出の効果とは切り分けられなかったのだけど、自分自身に対する振付が非常にクレバーな感じを受けた。踊る自分と、2歩ぐらい引いたところからの視点の両方がありそうな。2024-02-04 02:02:05 GMT+9:002024-02-04 02:02:05 GMT+9:00
柿崎さんはお名前だけは聞きつつもほとんど見ていなかったのだけど、女性デュオを多用した作品とかをやってくれたら、見に行かなくちゃと。2024-02-04 02:05:45 GMT+9:002024-02-04 02:05:45 GMT+9:00